『虹ヶ原 ホログラフ』浅野いにお
だいぶ前に『素晴らしい世界』の1巻だけ読んで、面白いけど物足りない感じが
したんだけどこれは突き抜けてた。
テーマとか思想を読み取るのは俺にはちょっと難しいけど、単純にストーリーが面白い。「今頃みんなどうしてるんだろう」っていうような台詞が2,3回出てきたと思うんだけど、これが物語の縦軸なんだろうな。誰でも小学校のときの同級生が今どうしてるのかって考えることあるだろうから。普通はそういう(他者としての)個人個人の経験とか記憶とかってなかなか交じり合う機会はないんだろうけど、だからこそ同窓会なんかで確認したりする。この漫画の場合、そういう個々の記憶の媒介の場がある物語=夢(胡蝶の夢)に設定されてて、これが横軸になってストーリーに1つにまとめてるんだろう。ただ、それが夢であるがゆえにどうしようもない感じを受けるんだと思う。
それに要所要所のシーンも、特に日暮さんが関わるシーンの描写がよかった。キスされた後殴られたり、ほうき白刃取りしようとして失敗したり。なんかよくわらんけどユーモラスさがあって感覚に訴える。ほかにも象徴的なシーンがたくさんあるからそれを読み取るのも面白いかもね。
PR
無題
2009/06/15(Mon)23:22
No.1|by ハム|
URL|Mail|Edit